yas結婚襲撃(翌日)


高知へ

ずっと、どういうプランにしようか迷っていた。
宮崎へは25日中に帰り着ければよいので、いろいろ走り回って帰れる。当初は瀬戸内海を渡って全線自走とかも考えたんだけど、いざ距離を考えると丸二日では結構厳しい距離。意外に広い中国地方。九州もむやみに南北に長い。
全線高速とか使えばそれも可能なんだけど、わざわざそういうことするかあ?それが最短距離っていうなら考えるけど、なんか遠回りする意味が無いよね。
で、下道を混ぜると2日では辛くなってくる。九州区間のみ高速という妥協案もあるけどそこまでして中国地方へ渡る理由がいまいち薄い。

それとは別に、2件の案があった。

どっちも惹かれるんだけど、どっちに行ってもその後が微妙な距離になってしまうんだよな。

なぜか大阪から宮崎行きフェリーに乗るなんていう意味不明ルートも湧いて出たけど、時刻もわからずあまりにも無意味なので消え。

結局、yas+yktは高知にかつを路線で一本化されたようで、わしもそれに付き合うことにした。
高知からなら、距離は半端だけどどうやっても帰れる。
早目に宮崎帰って、空いた時間はオイル交換とメンテに充てよう。


yas夫妻もホテルに泊まっていたので、朝食後、一旦yas新居に向かい、yasはバイクに乗り換えて奥さんと北海道からの友人とその娘さんは一台の車で高知まで移動することになった。

松山の市街から西へちょっと外れたところに、



yas新居。
もちろんe-Trexに登録したさ。いつでも襲撃可能。


松山ICまでは渋滞。yasはパニアつきのわしにだいぶ気を遣ってくれたみたいだけど、普通にすり抜けできるから気にせんでええすよ。
左のパニアのガードレールに擦りつけた跡を見よ。(無意味だけど)

結局最初のチェックポイントである石鎚山SAまで先に出た車には追いつけず。



eggyをガムテで貼ってあわわアタックを試みるykt。



eggy画像に興じるyasとykt。ビデヲ撮りに余念が無い奥様etc。


四国といえば遍路。バスツアーらしいのもちらほら。参加者は恐らく、

動きやすい白い服

なぞと指示されてるんだろうけど、


ミニスカにルーズソックスのお遍路は如何なものか?

わしはアリだと思う。:-)

高知まではそのまま全線高速ということで、基本的に自粛中の乗り換え敢行。
まずは隼で上分PAまで約50km。

乗りやすーい

密かに初隼だったけど、こういうバイクだったのか。
SAから本線に出るカーブと加速車線ではっきりわかる。
ベクトル的には98firebladeに近いものを感じた。しっぽりとポジションも違和感無く収まり、インプットに対するアウトプットもイメージ通り。firebladeと違うのは、高速でシールド内から吸い出されるような空力がない。風は当たるけど変な重さが無いので気にせず切り裂いていける。気付けばふわわに達している。ぬおわを超えてからの加速がGTSでは考えられないスムーズさ。うーん、いいなあ。

上分PAから高知ICまではZX-12Rに。これも初物ですな。

どう乗っていいのかわからーん

好対照。:-)
これは00firebladeに乗ったときの感覚に似てる。やけに高いシート位置で丸太に抱きついて激流下りでもしているよう。腰が張ってどういうポジションとったらいいのか戸惑う。
どうインプットしたらイメージ通りのアウトプットが得られるのかわからん。
でも気付いたら、

バイクが勝手に走ってる

余計なこと考えないでテレパシーで乗りゃいいみたいだ。暫く乗ってると腰の違和感も無くなってきた。下からはGPz900Rの時から変わらないKawasakiらしい振動がズリズリと響いてくる。
ミラーが結構手前で横の方に付いてるのが、慣れないと変な感じ。
この区間は対面通行で比較的スローペースだったので、もうちっとハイペースじゃないと真価は問えなかったかも。

高知県境を超え、最後のトンネルを抜けると、

むわっ

うをー、高知暖けー!宮崎みたいだ。
ICを降りて案内役のyktの友人な人と合流し、目的の店へ。海の方かと思ってたら街の中だったのね。


おお、市場っすかー。期待大。

と思ったら4輪部隊と合流して反対の方へ。ずこ。
着いたのは


割と普通の食事処。しかしこの辺、鰹屋ばっかり(大げさ)。


喰ったのは鰹なんだっけ?タタキ定食みたいの。1500円。まったりとして旨ーい。

鰹って、密かに宮崎もよく獲れるんよ。油津とか青島とか。でもイマイチ全国規模では有名じゃないよね。噂じゃ、宮崎獲れの鰹や伊勢海老なんかは然るべき有名産地に運ばれてご当地産として売られるらしい。お茶なんかも。
これは高知産かな。宮崎のより美味いかもしれない。気分の問題かな。でも気分は重要。

さて、みんな夕方には松山に戻らなければならないということで、時間は少ししかない。
市が出ていたのでちょっとブラつく。

海産物が宮崎とかぶるよ

てんで、お土産はナシ。ちょっと食い物系は余り気味なのでいいだろ。
刃物の店が結構多くて面白かったけど、いらないしなあ。大鎌とか。

結局高知でみんなと別れたのは15:00頃だったろうか?わしはここから一人で西へ向かい、また宿毛へ行く。そのまま帰るか、多少寄り道するかはまだ決まらないけど。


中村へ

高知から宿毛へはルートは基本的に一つしかないみたいだ。R56。途中寄り道できそうなルートもほとんどない。
その中で、高知県道47。中国四国20マップルでは珍しくおすすめルートになっている海沿いのワインディング。ここくらい通ろう。

丁度R33から分かれたR56は流れが悪く、それを迂回するように海沿いへと南下。給油をしここでやむなく、

「5-56貸してください」

出発時からガリガリいいっぱなしのチェーンに給油。良くないという話もあるが、渋いまま走るのに比べれば余程いい。3万キロ以上も走った末期のチェーンだし。なんでもっと早く給油しなかったか馬鹿馬鹿しい。

なんて思いながらも調子よくなった駆動系にほくほくしながら県道47へ。
この道は観光道路ですね。綺麗に整備されて、景色も抜群に良い。沿道には国民宿舎やらゴルフ場やら観光施設が多い。でも最初の上り坂で、パワー不足のマイクロバスが行く手を阻む。
それでものんびりその後ろについて走っていたんだけど、そしたら後ろから、2台の地元バイク登場。
HORNETとCB400SFっぽい。少々わしの後ろに付いて走ってたけど、やがて黄色線跨いで飛び出して行った。おーおー行っちゃいますかー。
見通しの悪いところでも1台ずつという感じで、ああいう抜かれ方すると車もむかつくんだよね。
でもここ、追い越しokってことすね。先に2台行った後のんびり車の後ろ付いて走る理由もない。わしも行きますかー。
見通しの良いところでスパッと先頭のマイクロバス含む3台をパスして、快適ワインディングを愉しみ始めた。
少し行ったら前の2台のケツが見えてきた。彼らも流しなんだろねと、少し間をおいて後ろを流してたら、先頭のHORNETがわしに気付いてかペースを上げた。後ろのCB400SFも付いていく。あれあれ、それは申し訳ないことをしてしまったね。ご要望とあればお相手いたしましょう。でもこんな中〜低速ワインディングでパニア付きGTSじゃあ相手にならんでしょう。
先行4輪車の追い越しで一度は2台ともまた見えなくなるが、余裕を持って車をパスして行ったら間もなく追いついてしまった。この小僧共はへぼいらしい。

コーナリング速度はほぼ同等。アップダウンがそこそこあるので、立ち上がり〜直線でわしの方に分がある感じ。ブレーキングはABSが効くギリギリ位。余裕を持ってパスできるポイントは無いね。

反対側もなんかかっ飛び小僧とそれに触発されたS2000とかがすっ飛んでくるし、わしの腕じゃあ無理できないや。
しばらくケツを突っついて走ると奴ら遂に右の休憩所に逃げた。

勝ち

うーむ久々に勝利の味。残り区間は綺麗な海を眺めながら流し、再びR56へ復帰。ここまでくるともうR56も渋滞してない。


須崎を過ぎると車はいよいよ減り、自分のペースで走れるようになって来た。一方で日は傾き肌寒くなってきた。
さて、宿毛には7:00前には着きそうだ。ところでフェリーの時間くらい調べておかなくちゃあ。と、道の駅あぐり窪川に入った。
必要そうなフェリーの時刻は20マップルに書き込んである。宿毛は100ページ。最終は20:30、その前が18:00。18:00は無理だが最終には余裕だね。
一服しながら黄昏ていると、ライダーが話しかけてきた。KDXとVTの地元夫婦だった。しばしバイク談義。VTに乗るライダーは立派になるなぞとわしと旦那で奥方様をおだてて、ぼちぼち別れた。しかし駐車場でクルリとターンする奥様のライディングを見てわし唖然。

超、上手ぇ。

17:00を過ぎ、日も暮れてしまった。R56はたまに海沿いに臨み、沖の船の明かりが見えたりする。これはこれで悪くない雰囲気。
中村市まであと少しというところ。ここからはもう山道は無い。淡々と走るが、もうずいぶん長く走っている気がする。まだ18:00前くらいだというのに、深夜の道を黙々と走る心境だ。腰が重い。だいぶ疲れもたまってきているようだ。

信号待ちで腰を伸ばした。左手で右ハンドルを持ち、右手はグラブバーを持って腰を捻る。よくやる体操なんだが、

ガッシャン

良くわからんかった。足が滑ったんだろうか?左に立ちゴケしてしまった。信号は青だ。慌てた。
幸い左側だったので、ハンガーを持ってすぐ起こせた、急いで端に寄せ、後続車を先にやる。そしてダメージのチェック。

特に増えた傷は無いみたいだ。ほっと胸をなでおろすと同時に、

なんでコケたんだろう??

紛れも無く疲れてるんだろう。自覚しようがしまいが、どうしようもない。この状態で先へ駒を進めるのは結構危険なんじゃないだろうか?
不安とともに、今日走った内容や距離など大したことなく、寝不足でもないし、こんなに疲れるはずないんだがとえらく情けなく感じた。

ここまで来て、宿を取ってもう一泊するか考えた。泊まれば明日足摺岬くらい周って帰ることができる。でもここで泊まっても回復する程度なんかたかが知れてるし、そのまま丸1日余計につぶれるデメリットの方がでかい。最初から周る予定ならともかく、今からルートを延ばす気力もないな。
宿毛までいければ、フェリーで2:30ほどゆっくり休むことができる。これで宮崎まで走れるくらいは回復できるだろう。

宿毛についた。予定通り19:00前だ。軽く腹ごしらえをしておこう。と、また行きと同じ讃岐うどん屋将元に入った。ぶっ掛けにてんぷらを乗せて喰う。
左膝が痛い。足を付いたりすると膝の上辺りがズキンと痛む。さっきの立ちゴケで痛めたんだろうか?前にもあった痛みだ。冷えて古傷が痛んでるんだろうか?
うどん屋の暖かい部屋でマッサージするが特に筋を痛めているような感じではない。かといって痛みが取れるわけでもない。やはり冷えと疲れから来るもんみたいだ。もともと膝の強さにはイマイチ自信が無い。

できるだけうどん屋で休んで、フェリー乗り場に向かう。
最終のフェリーを待つ車両は少ない。数台の乗用車と、バイクが5台くらい。行きはバイクはわしだけだったから、バイクに関しては大盛況というべきだろうか。
乗船券を買い、船が来るまでまた暫く休んで待つ。


宮崎へ



船がやってきた。行きと同じ「しまんと」1500t。


この船は開き方がかっちょいい。先頭の部分がガバッと跳ね上がって、その影から甲板をつなぐ板が出て来るのだ。

2等の広間には人はまばら。思い思いの場所でゆっくりと寝ることができる。しかし1500tの船で豊後水道でも外海に近いところを通るので、結構この船は揺れる。

ゴガガガガっ、ガッガッガッ。むご。・・・・ガ。

通路の向こうから凄いいびきが聞こえてくる。わりと若そうな奴だが。
その脇でその奥さんらしい人や母親らしい人が平気で寝てる。

うーん、なんか世界が違うな。自分が気にしないだけでなく、人に迷惑かけてるのも気にならないってことだよな。
ま、こっちも気にせず膝を暖めながら寝続けるのみ。

23:00。佐伯に着く予定の時刻だ。が、窓際に置いたe-Trexを見るとまだ12kmくらいあるみたいだ。時速30km/hくらいで航行してるようなので、接岸までまだ30分くらいあるんじゃないのかな?

他の乗客はそろそろ下賎の準備を始めてる。わしはこれ幸いと寝続ける。
船内放送が入る。通常なら、

「間もなく到着します云々・・」

というところ。これを聞いていよいよ客は準備をするんだが、

「潮の流れにより到着が遅れております。今暫く・・・」

なんだと他の客がまたくつろぎ出す様子。ざまよ。

そして、いよいよ佐伯に着いた。これからまた宗太郎越えをするのに、防寒に合羽くらい着ておきたい。でも荷物は全部パニアの中。先に下船して、道端でe-Trexのlogを圧縮、電池交換、合羽着用なんぞがたがたやってた。後から下りて来た他のバイクがみんなわしに手を振って去っていく。何にも話しとかしなかったけど、こういう時にツーリンガーの気持ちが繋がってるという暖かさが伝わる。
みんな疲れてるんだよね。気をつけて、大分ナンバー。

佐伯からは全線R10。最初に山岳エリアの宗太郎越えがある。気温は予想通り低い。そして、


路面は濡れるしシールドは曇るし、ペースダウン必至。とはいえ、まばらな車は抜きまくりのぬわわペースが少々落ちてもナンボのもんでもないか。
程なく平地に下り、延岡に着いた。

むわっ

宮崎暖けー。
やっぱり宮崎暖けーよ。合羽着てても暑いほどではないので、視認性のためにも蛍光色の合羽は着たまま走る。日が変わったR10ってのは延岡〜宮崎間でもこんなに空いてるもんなんだね。久しく夜走りなんかやってなかったけど、体力と集中力さえ持てば移動はやっぱり深夜の方が効率がいいんだなーなんて半ば若い頃を懐かしみながら走り、佐伯から2:30。宮崎にようやく着いた。やっぱり夜の方が断然早い。


26:00帰着。満身創痍。

体力の衰えを感じるよなあ。でも久々に走りを堪能した気がする。
今回の走行:862km

本日の成果(1)
本日の成果(2)

ITOH Osamu/ Sachi/ Guest Book/ 036@itoh.gentei.org