5クール目

始まる。
鹿児島県北西部の大口市へ。


ある光景

薄紫のワゴン車が、駐車場から通りに出て来ざまに、左後輪を縁石にヒットした。
ワゴン車はゴトゴトと短距離走り、すぐに左に寄って停まった。どうやらパンクしたようだ。

すぐさま左右のドアおよびスライドドアが開き、男が6人飛び出した。

男共は、まるで事前に打ち合わせしていたかのように分担し作業を始めた。
先方と思われるところに連絡する者、ジャッキアップする者、スペアタイヤを取り出す者、パンクしたタイヤのナットを緩める者・・
無言の内にすべての作業が平行して執り行われ、あっという間に交換作業が完了すると6人の男は即座にワゴン車に駆け込み、ワゴン車は走り去った。


なんだかなあ。


と、端から見てたら思ったろうか。
ジャッキアップしてたのが、わし。


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