青森20(1日目)

プロローグ

「津軽はええぞ」と吹き込んでおいたら、どく太が来るというので迎撃することになったのです。
どく太は昨日から山形経由で大潟(八郎潟の中)泊だということだったので、そこから程近い男鹿半島の付根の寒風山のてっぺんで朝待ち合わせということにして出かけたのでした。


盛岡〜寒風山

久々のロング20。しかもこんなに早起きしたのいつ以来だ?去年の釧路湿原以来とかじゃないのか?とは言え5:00起きで5:30頃出発。
久々のツーリングで気温が読めなかったけど、寒いの覚悟で出ました。
盛岡13℃、雫石で11℃とかしかなくて、流石にちと寒いなーと思いながらR46仙岩峠を越えると、秋田側はそれでも15〜16℃はありました。

協和からR13と並行する今年版20マップルにも乗ってない広域農道(そんなに新しくもなさそうだけど)で爆走ショートカットして秋田中央IC〜昭和男鹿半島ICまで秋田道でちょいと行くと、寒風山はもう見えます。
どく太からは「早起きして(昨日行けなかった男鹿半島の先っちょの入道崎に)来てしまいました」とのメールが入ってニヤリ。yuujiさんからも「やぱし」の反応。8:00に寒風山て指定したのは、もちろんわしが5:00に起きれば8:00が精々と思ったのもあるけど、ウラには「どく太なら8:00までに行ってこれるでしょ?」てのもあったのだ。

寒風山には8:10頃到着。気温は上がり始めていたけど、体は冷え切ってしまいました。
温まるまで中にフリース着ます。



朝っぱらから観光バスとか来てます。



運良く、うっすらと鳥海山も見えました。



あらためて、寒風山は良い!
ちみもゆけ。


VFRインプレッション

八郎潟を横断し、広域農道で能代に抜けたコンビニで休憩中、どく太より「乗ってみる?」とありがたいお言葉を頂戴したので甘えさせていただきました。
この先の区間なら無理も無いし、そこそこ回せそうだし。



そのコンビニで、バイク好きな子供にねだられて
VFRに跨った写真を撮らせてもらいに来たパパ。



子供に憧れられるってのはイイよね! 通好みも悪くないけど、やっぱりバイク乗らない人から見て「なんかいいなあ」って思われるバイク乗りでいたいと改めて思うわけですよ。

ところでVFR。キーボード上で縦に並んでるのね。ってのは置いといて、 うーんGTS比でしかインプレッション書けないので変な評価になってしまうな。ええい。

まずポジション。見かけに依らずコンパクトでした。最近のバイクはみんなそうなのかもしれないけど、タンクも絞ってあって股は開かなくてよいし、ハンドルが近くて、これだけでもうバイクに「こう乗れ」って言われてるみたい。ハンドリングもいい感じにシャープで、目線だけでスイスイ曲がっていきますね。GTSみたいにコーナー進入の儀式を行ってしまうと曲がり過ぎます。腰入れるか、肩入れるか、目線やるか、どれか一つで十分です。ホンダは昔からそうでしたっけ。
Fの空気圧が高めだそうですが、コーナーの進入で少し荷重が乗らない感じで慣れるまでおっかなびっくりでした。ツッコミ気味の方が良いんでしょうね。最近のバイクだし。ハンドリングは素直で楽ちん。

次にエンジン。ちょっと予想外の特性でした。試験車の頃から、VFRといえば下からゴリゴリ野太いトルクで引っ張るようなエンジンていうイメージだったけど、3000以上回ってないとスカスカというか、モタついて全然使えません。インジェクションなのに。
じゃあ、ヒュンヒュン小気味良く上まで回るかっていうと、確かにストレスなくビュンビュン行くんですがこれまたイメージとは違いました。
気がつけば3000〜5000rpmくらいで気持ちよく回ってます。意識して使いこなそうとしなければ極めて自然です。イメージ通りにパワーオンデマンドって感じで疲れないです。
そして6400rpmから効くVTEC。見事に別のエンジンに化けます。今度こそヒューンと回るかなと思ったら、ゴガー!て猛々しいヤツになりました。これちょっと面白い。高速ワインディングとかでこの領域使いこなしたら爽快そう。でもそんなとこなかなかないかな。
V4のズブズブズブというフィーリングは、ちょっとわざとらしいような気もします。元々もっとスムースなエンジンなのにわざと少し振動を残しているような。排気干渉?

足。すごくバネ下が軽い感じ。OHLINSになっているけど、細かいギャップでも良く動いている感じです。
あとはシフトがストローク短くてカチカチっと小気味良く決まります。GTSみたいにガチャポコやる方が珍しいのか。

そうだ忘れてた。連動ブレーキ。
わしは割とコーナーでトラクションの調節にRブレーキを使うんだけど、コーナリング中にペダルにチョイと当てるとフロントからググッと来るので最初ビビリました。
十分曲がっている時に更に曲がっていってしまうのでこええす。
でも慣れると足だけでブレーキできるので楽ちん。フットブレーキ大好き。

てなわけで、それはそれはもう、ホンダの新型ですよ。純正パニアもついて、スポーツツアラーとして最高のバランスじゃないの。
反則な位使いやすい。
かっこいいし。


不老不死温泉

そうこうしている内に青森県に入って、不老不死温泉に寄りました。
JRの宣伝でも使ってる(た?)海岸の露天風呂です。青森県では最西端になるのかな。
600円はチト高いですが、内湯・休憩も併せた料金です。時間も無いので露天だけ浸かりますが、気分良くていつまでも入っていたくなりますな。
お湯は赤く濁ってます。



どこかで見たような光景photo by Suna



そういや今、ラクティス(車の。メーカーどこだっけ?)のCMにここが出てくるバージョンがあるね。


鯵ヶ沢

まだ午前中ですが、風呂にも入って流石に暑くなり、フリースは脱ぎました。今度はベンチレーションの出番です。
再び座敷のように広いシートのGTSに乗り換えて、コーナー毎に丁寧に儀式を挙行しながら北上し、昼をちょっと回った頃鯵ヶ沢のドライブイン汐風イカメンチ丼を食べました。20マップルには「イカ丼」て書いてありますが、「イカメンチ丼」が正解です。イカ団子みたいなのを想像していましたが、粗挽きのイカというよりみじん切りというくらい粗いイカでできたハンバーグです。これが卵でとじて丼の具になってるの。椎茸も美味いし、どんぶりがでかいのに上げ底でも何でもなくて純粋に量が多い!
直後の焼きイカ街道で生干の焼きイカを喰おうかと思っていたけど満腹過ぎてとても無理。

温泉も入ったし、満腹だし、このままビールでもかっ喰らって本日終了〜〜にしちゃってもいいやくらいの気分でした。
でも先へ進むのです。メインイベントはこれからです。




十三湖〜龍飛

R101から広域農道へ入り十三湖へ向かいます。ここからが津軽の本領発揮なのです。
広域農道はそんなに広く無いけど、荒地や湿地帯や防風松林の間を抜ける独特な雰囲気。振り返れば岩木山。
十三湖では名物のしじみ汁(orしじみラーメン)食べたかったけどまだまだ満腹でとても喰えません。

八戸ナンバーのおっさんツーリンガー達と喋りましたが、八戸らしく津軽訛の南部弁だったので何とか聞き取れました。本物の津軽弁で来られたら太刀打ちできません。
おっさん達は、龍飛に宿を取ってあるのだけど、宿の場所もわからないし電話番号もわからない(宿の名前だけは解る)という箆棒な状況で、一生懸命電話帳を探しておりました。長閑だなあ。
わしらは、龍飛を廻って、青森まで戻らなければならないので、巻きで行きます。まあ、龍飛以降は日没後でもなんとかなりますが。


十三湖を過ぎると、いよいよワインディングが始まります。この道がイイんだまた!
昨年の同じ連休に、ソロで来たんですが、その時は視界10mの暴風雨だったんです。それでワインディングですから生きた心地しなかったんですが、その時ですら、「この道晴れたら最高だべな」と思うような道だったわけで。

この際だから言っちゃいましょう。

北海道行く暇があったら、津軽・下北を廻りなさい。
但し、グリグリ系の人に限る。


例えるなら、そうですね。志賀草津道路がガラ空き?とか? しかも断崖から日本海が見えて、峠を越えると北海道が間近に見えてるんですぜ。旦那!
まんず能書きはいいがらはー、行って見れって。




龍飛崎

普通に灯台の方で写真撮ったりして、かなり長いことうだうだとしていたのですが、後から来た十三湖で逢ったおっさん達はいつまで経っても上がって来ません。VFRとGTSの横におっさん達のバイクはずっとあるのに。

駐車場に戻り、またおっさん達と語りました。曰く、


「今日は天気がイマイチなので上がっても仕方が無い」



だそうです。ある意味地元で最高の状態を知ってるとこんなもんなんですかね。
十分青空も見えるし、秋っぽい雲が綺麗なのに。



ところで、去年も書きましたが灯台は龍飛の先っちょよりだいぶ奥まったところにあります。
本当の先っちょを目指さねばなりません。
そのためには、


階段国道を下りなければなりません。



無事、下りてきました。
もちろんウソ。県道で迂回します。



階段の下のR339のどん詰まりに漁港があって、民宿があって、その民宿を囲むように岩が聳え立っています。



民宿の裏を抜け、岩を越えて本当の先っちょを目指すのだ!



でも、さすがに危険を感じたのでその辺までしか行きませんでした。大人ですから。どこがや。


龍飛〜青森


陸奥湾沿岸のR280は結構なペースを稼げる道でした。だいぶ右側も走りましたが。
日も暮れてきましたが、飯が喰える時間に青森に着ければよいので気楽です。

ずっと、後方は雲が出てきて自分達が居るところはどうにか晴れているという天気。余程運が良かったんでしょう。わしは結構晴れ男なんですが。



蟹田で日が暮れました。



日没後もHID付きなので見やすくて楽ちん。って、


わしの前にわしの影がぁ!



なんということでしょう。後ろを走るVFRのライトが明る過ぎて、わしが照らしているはずのところにわしの影ができます。
わしの安物サンテカのH4Lo/Hiの1灯(切替式なのでシェードがでかくて効率悪い)のと、なんか高級なメーカーのH1かH7かしらんけどいかにも効率良さそう形のHID2灯では相手になりませんな。
わしのHIDはすぐ灯かないとか時々挙動不審な時があるので、やっぱり安物じゃなくてちゃんとしたの買った方がいい酢よ。安全装備ですから。


海峡の里

たまたま生ビールクーポン見つけたので行ってみた店。
ちと高めだけどうまかった。居酒屋というよりは、魚料理屋。カウンター席中心で、寿司屋みたいにカウンターのところに魚が(まるごと)並んでたりして、注文すると板さんがカウンターの中で造ってくれるのね。もちろん地場の旬のネタ中心で。
最後の海鮮雑炊がよかったな。量もタップリで。ホタテが大きくて甘い! 煮込んでも海鮮?
らぶらぶの菊駒純米。



ITOH Osamu/ Sachi/ Guest Book/ 036@itoh.gentei.org