しかし新型のろくえふやホーネット600国内仕様が対向4ポットで出てきて試乗してみたらとてもよく効いて好印象だったこと、さらに純正ブレンボ装備のアプリリアに乗る機会があって、効かせるのが楽しいほどのブレーキがあるんだというのを知ってからはいじってみようかなと思うようになってきた。
そんなある日ビーライドでだべっていたらブレーキ換装の話になって、「新品は高いから中古のいいのがあったら試してみようかなー」とか言ったら、
「じゃあこれなんかどう?」
とあっさり出てきたのが88だか89だかのNSRのフロントブレーキ一式。マスターはRC30用と同じものでキャリパは対向異径4ポット。取り付けにはCB400SF用のサポートが使えるらしい。「おおー、いくらですか?」と聞いたら、「んー、5000円でいいや。」「買います(即決)。」
ということでその勢いのままブレーキ換装となったのだった。
しかししばらくしてからは握った分だけ効いてくるようになった。エア抜きを自分でもやり直したらタッチも若干改善されてきたし、どうやら慣らしが要ったようだ。そうした上で改めての感想は以下の通り。
初期制動からよく効くようになるのを想像していたので、その点では期待はずれ。もちろん握り込んでいくとよく効くのだが、普段はそこまでがんばってブレーキングしないのでこういう感想になる。あとちょっとした不具合としては、ブレーキランプスイッチが接触不良で動作しなくなった。古いからしょうがないかな。ノーマルのマスターに付いていたものと交換することで解決。その反面ちょっと飛ばしたりしてるときに、握った分だけ制動力が出てくる感じはコントロールし易さという意味ではプラスかも。これは異径ということも関係あるかもしれない。制動力の性質はパッドとディスクの材質の相性もあると思うので、そのうち換えて試してみようと思う。
エア抜きで改善されたとはいえタッチはまだ柔らかい気がする。2ポットより吐出量とかが変わってるからかな? 好みと慣れの問題もあるかもしれないけどこんなもんなのかな。
ほとんど気分の問題だがブレーキを効かせたときの音が何かそれらしくなったのはちょっとうれしい。かけたときだけパッドとディスクが擦れる音がして、放すとぴたっとやむ。この点はピンスライドとは明らかに違う、と思う。
結論としては、性能的に劇的に良くなるということはなかったが、それなりの効果はあった。パッドとか、もうちょっといじる余地もあるし、気分的に楽しくなれたので良しとする。