一番気になっていたのはこの段階でのろくえふの様に中途半端な仕様でもセッティングが出せるかどうかということだったが、セッティングを変えながらパワーチェックしてベストを見つけるそうなのでその点は解決。
一週間ほどかかるそうだがまあそれはしかたがないということでお願いすることにした。
ダイノジェットはキャブレターのインナーパーツなので、まずキャブを外す必要がある。 エアクリーナボックスまで外した状態。 角度を変えてもう一枚。
次にインシュレータを緩めて エンジンからキャブレターを外す。 ダイノジェットキットの組み込み内容は、メインジェットとジェットニードル交換、ダイヤフラムスプリング交換、負圧ピストンの負圧穴追加(拡大)なので、ここまで外せれば作業可能。
ということで フロート室を開けてメインジェットを交換。 一方で ダイヤフラムと負圧ピストンを取り外す。 これが 取り外したダイヤフラムと負圧ピストン。 ダイヤフラムはついているスプリングを交換して、ピストンはキット付属のドリルで負圧穴加工とジェットニードル交換。
このあと元通り組み直して完成。セッティングを出すときはパワーチェックとこの作業(スプリング交換と負圧穴加工は初回のみだけど)を何度か繰り返すわけで、まあ自分でやりたくないぐらいの作業量であることは想像に難くない。工賃3万円は良心的な方じゃないかな。
もともとダイノジェットのうりは、負圧穴拡大とダイヤフラムスプリングを柔らかくすることで、アクセルを開けたときに負圧ピストンが早く上がるようにして、結果としてレスポンスが良くなるというのがある。
車種によっては方法が違うのもあるらしいが基本はそういうことで、ジェットやニードルはそれに合わせた形にするために交換という意味合いが強いらしい。
実ははじめはブランクが一週間あったのではっきりとはわからなかった。でも後日別件で一旦ノーマルに戻してから、またダイノジェットにしてすぐ乗ったときにようやく差がはっきりわかった。
アクセルをパーシャルからぐいっと開けたときのエンジンのレスポンス(パワーの出方)が早くなっている。欲しいパワーが出て来るのが早い。最高出力が上がることよりも効果を実感しやすいのがいい。FCRとかの強制開閉式はこれをもっとすごくした感じなんだろうな。
逆にノーマルはマイルドというか、アクセルの開け方が適切でなくてもキャブレターでカバーしてくれる範囲がかなり広いこともわかった。ダイノジェットはその許容範囲を削ってレスポンスを良くしたと言うことのようだ。もちろん負圧式のままだからカバーしてくれないわけでもない。
ろくえふの場合はセッティングを1から出してもらったから工賃がかかったけど、はじめから仕様が決まっていて、それにあったキットがあれば組み込みも一度ですむから、それなら自分でやればキット代(約2万円)だけですむ。それでこの効果はなかなかお得だと思う。