文句無しの有効99万画素(CCD109万)。これならかなりの細部ま で撮れる。パンフォーカスなのだが、十分にフォーカスがシャープ で全く申し分無いレベル。
発色が良く、元の色の再現性が高い。DC-2Lで不満だったのがこ れで、DC-2Lは緑が弱く木などを撮ったときに、緑が浅く、黄緑っ ぽくなってしまって水々しさの無い絵になってしまった。DC210は 原色系CCDを採用しているだけあって極めて良好。
最大画素の最高画質の記録が7秒。これは81万画素のC820Lなど が10秒近くかかることを考えると非常に優秀。また再生時も、液晶 上部に全体画像、下部にサムネイル画像を表示して、早送り時には サムネイル画像のみスクロールさせるため、高速に目的画像まで到 達することができ、さらに全体画像部分も interlaced gifのよう に最初にモザイク的輪郭、後にフル画像が表示されるためイライラ 感を減少させるのに役立っている。
モード設定などの基本操作が全て液晶部にアイコン表示される ので、マニュアル無しでも分かりやすい。しかも、撮影した画像を 直後に削除する機能があるのでありがたい。実際には画像を消すの は、撮影直後に失敗作を消すというのがほとんどであるためこの機 能はナイスである。
SONYデジタルマビカの10倍ズームもええが、デジカメの場合室 内で撮ることが多いので、なるべくワイド寄りになっていると嬉し い。その点DC210は近距離からでもかなりの範囲を撮影することが できて嬉しい。
PCMCIAスロットに突っ込んだら画像ファイルをコピーするだけ。 簡単すぎ。もうケーブル転送には戻れない! しかも、DC210は最初 から4MB(DC210Aは8MB)のコンパクトフラッシュメモリ(以後CF)がつ いて来るので、御買い得。PCMCIAスロットアダプタも2000円くらい。 「スマートメディアのほうが小さくてええやん」と思うじゃろ。と ころがぎっちょん(死語)、スマートメディアはヤワすぎる。薄すぎ て簡単に曲がるし、接点部がむき出しなので床に落としたら結構危 ない。ちなみに、DC-2Lのときに使っていたフラッシュメモリカー ド(CFと同じ外装) は、トラックに踏まれて表面に細かいへこみ傷 が付いてしまったが、本体もデータも壊れなかった。CFも多分大丈 夫。
生のjpgで保存することができるので、PCMCIAスロットさえあれ ば接続アダプタ無しですぐにパソコンで見ることができる。また、 他のカメラでは、画像サイズと画質両方を指定することができなかっ たりするのだが、これは両方とも独立に指定することができる。
他の81万画素機種と比べても遜色無い低価格。4MBのフラッシュ メモリカード付きで実売6万円台は拍手。
(1999/1/18追加)って、発売一年後で、すでに39800円。異様に 安い。
マニュアルを見ると、撮影時に液晶をONにすると電池を著しく 食うので気を付けろとある。その通りで、撮影時にONにして遊んで いたらあっというまに切れた。
デフォルトで撮影時の液晶がOFFになっていて、これをONにして も電源を入れ直すとまたOFFに戻ってしまう。最初は結構むかつい たがこれだけ電池を食うという現実を知ったらまあいいかと思うよ うになった。ちなみにDS-20も同様に液晶OFFデフォルト。きっと液 晶付けて画像を追っかけると電池持たないんだろうな。
(1999/1/18追加)コダック ホームページからたどれる、「DCシリーズファームウェア無償 アップデートプログラム」をDC210に突っ込んで、アップデートし てみた。説明には「電池の持ちが良くなる」と書いてあって、そん なおいしい話があるんかねえ…と眉唾だったのだが、これがほんと に美味しい。今までよりかなり長持ちになった。半分近くストロボ を炊いての撮影で一日で130枚撮れた。130枚って、ツーリングで休 憩のたびにこれでもかこれでもかとものすごく頑張って撮りまくっ ての枚数。あー、こんだけ電池が持つようになると10MBのCFじゃた りねー。もっとでかいの買おうかなー。最近安いし…。
1999年2月24日買いました。秋葉原ワカマツで30MB-CFを ¥10,800で購入。激安。他の店じゃ倍くらいで売ってる。
カメラメーカーの出しているデジタルカメラなのに、電源OFF時 のレンズカバーが無い。つまりずっとむき出し状態。さらに、 Casio QVにもRicoh DC-2にも付いていたソフトケースがついていな い。裸で持ち運べっていうの? だったらQVみたいにレンズ拭き布を つけてよー。さらに、液晶側から見てレンズが本体右側、液晶が本 体左側に大きく存在するので、右を持とうとしても左を持とうとし てもレンズか液晶を触ってしまってレンズ/液晶に指紋を付けてし まう。
ソフトウェア的なインタフェースの設計は良いと思う。ところが、 ボタン配置や形状などが台無しにしている感じ。メイン機能切替え が今流行りのジョグダイヤル(っつーの?)で、これが平面の真中に 置いてあるため回しづらい(ふつージョグダイヤルは回す部分を辺 に配置するもんじゃろが)。しかも、引っかけ部分が小さいので、 手袋はめてたりしたら苦労する。
またズームボタンが操作しづらい。右手だけで構えたときの親 指の位置にあるのだが、本体が重いので一番力をいれて支えなけれ ばならないゆえズームボタンを操作する余裕が無い。
撮影モードからはマクロ撮影切替えとストロボ発光モードの切 替えしかできない。DC-2では撮影モードのまま簡単に切替えられた んだけどなあ。
普通の力で押して、止まったところから更に押し切るとシャッ ターを切れるのだが、これが重い。だから押すときに手がぶれやす い。しかも、押し切ってから実際にシャッターが切れるまで1秒く らいかかるので油断して手を動かしてしまってさらに手ぶれしやす い。まあDC-2Lもタイムラグあったけどね。
(1999/1/18追加)と思ってたら、前述ファームウェアアップデー トによりタイムラグが0.2秒程度になった。これなら誰かに貸して 撮ってもらうときもおっけー。えらいぞコダック。
メガピクセルであることを考慮すると画像の再生自体は速いか ら許そう。ところが、モード切替えが遅い。ジョグダイヤルをセッ トしてから2秒くらい経ってやっと目的のモードに切り替わる。
撮影モードで電源を入れると自動的にズームレンズがウイーン と一番出た位置(ワイド側)に移動する。当然この移動が完了しない と撮影可にならないので、ものすごく時間がかかる。約6秒。シャッ ターチャンスを逃しまくり。しかもウルサイ。静かな場所で撮影で きないやん。なんとかすれ。
(1999/1/18追加)電源ON時の立上りもファームウェアアップデー トで劇的に速くなった! 5秒くらい。これでも確かに遅いけど、他 のメガピクセル級デジカメの平均的なのよりずっと速い。びばコダッ ク。
確かにZoom機能がウリとはいえ、別に電気駆動で動くことは無 いやん。電池食うしうるさいし故障しやすい。おまけにレンズが本 体の外に飛び出すので物理破損もしやすい。たしかにカッコいいか もしれないが、DC-2Lのように手動ズーム、かつ外部に飛び出さな いほうが良い。
電池交換のときに内蔵カレンダ時計に大抵リセットがかかって しまう。確かにマニュアルに「速やかに交換しないと時計がリセッ トされる」と書いてあるのだが、相当急いでも大抵だめ。使いもの にならんぞ! これは欠陥品と言わざるを得ない。
って感じではあるが、とりあえず画質のよさには惚れた。 良いところもあるが同様にタコなところも多い。DC-2Lにもいろいろ不満があっ たが、マニア向けの作りだったなあと改めて感心した。DC210の画像に関する 不満は無いので、操作性を見直したものを出して欲しい。